06.14
M1956ピストルベルト~LC-2まで(サスペンダー)
第2次大戦の米軍のM1936ピストルベルトの後継がM1956になります。バックル部分のオス側(突起)が角形から丸型に変わり、長さ調節が両側でできるようになりました。それに伴い、左の前側についていたピストルマガジンポーチ用のドットスナップが廃止されました。
M1936同様こちらもバリエーションが多いので、少しずつ紹介します。
メス側のバックル比較です。左が角形のバックル、右が丸型のバックル用です。
こちらは移行期モデルでDSA-100のスタンプがあり、バックルは丸型のM1956の仕様ですが、調節が片側のみで前部のスナップも残っています。
こちらは角型バックルで片側のみ調節可能なタイプですが、スナップのみなくなっており、なぜかその部分の鳩目穴の間隔が広いです。
こちらも形状はM1936 型なのですが、ベトナム戦時のものと思われるのでこちらで紹介します。やはりピストルマガジンポーチ用のスナップが無くUSのスタンプがずいぶん後ろ寄りにあります。スライドキーパーが黒塗装の薄いチープなものになっており、ベトナム戦時の日本製のPXによく見られたものです。またバックルのオス側が1次大戦のもののように斜めに突き出しています。ベトナム戦当時に日本で作られたものではないかと思います。最大に伸ばして100㎝弱の長さです。
こちらはUSマーク無しのものです。最大時95㎝
上のものと同じ斜めバックルのタイプですが、こちらはドットスナップが追加されています。M1カービンかM14のマガジンポーチ用ですが、米軍の通常の支給品と異なり銀色のメッキのスナップです。最大130cmくらいまで伸ばせます。
こちらが最も一般的なM1936ベルトと同じ生地の横織と呼ばれるものです。こちらは数の少ないL(LONG)サイズで、最大130㎝ほどあります。DSA-100ナンバーです。
ベトナム戦時に導入された大型のアルミ製バックルで、クイックリリースタイプと呼ばれます。こちらはデイビス社のもので、デイビスバックルとも呼ばれます。使いにくく兵士に不評で、少数の導入に終わりました。Lサイズで最大140㎝ほどあります。スタンプが大量に押されていますがほとんど読めません(笑)
こちらははっきり1967年と読めます。DAVISバックルです。
こちらは縦織のLサイズです。
こちらはデイビス社ではなく、ちいさなUSと人型の刻印があるバックルです。
こちらは織の異なる縦織と呼ばれるタイプです。Lサイズで最大130㎝くらいまで伸ばせます。1968年のものです。
こちらは71年製。スライド金具に風車のマークとの文字が入っています。Mサイズですがこの状態で約100㎝あります。Mサイズはウエスト30インチ(76cm)以上用となっていますが30インチ以上の方でも余裕で使用できます。
こちらがMサイズのものです1961年製。最大で約100㎝まで伸ばせます。縦織のものは1960年代後半から生産されたといわれていましたが、1960年のスタンプのものもあるそうです。
こちらは1962年製
金具にLの表示があるベルトですがどう見ても短く、やはり最大時100cm今日とMサイズの長さでした。
こちらも金具にLの刻印、ベルトのプリントもOVER 30”とLサイズのスペックが書かれているのですが、最大時100cmちょっとです。
これは変わったタイプですが、MPや儀仗兵などに使われたドレスベルトです。ベルト部分は白や黒などバリエーションがありますが、多くがPXなどで購入されたもので支給品とは仕様が異なるものが多いです。バックル、スライド金具、ハトメ金具など全て金色に目立たせるため支給品とは異なるパーツが使われています。こちらは濃いグリーンのコットン製です。
海兵隊のピカピカのバックルが付いたベルトです。BELT MIL POLICE CTN WEB WHT CLASS1と書かれています。ミリタリーポリス用コットンホワイトベルトということですね。1978年のものです。
ナイロンのものも紹介していきます。
1960年代のM1967装備と呼ばれるピストルベルトです。ナイロンベルトは表面の凹凸がきつくスタンプがベットリと押されることが多く、このベルトもDSA-100の後の数字が読めません。
こちらは1968年未使用でグリーンが強い色調です。日に当たって退色すると段々茶色っぽくなってくるようです。
DSA-100-74 の表示がある1974年のLC-1タイプのベルトです。BELT,INDIVIDUAL EQUIPENTと書かれていてLC-1という名前はありません。
これは同じ1974年ですがLC-1表記のあるものです。BELT,INDIVIDUAL EQUIPENT, LC-1と表示されています。
1977年 LC-2ベルトのデッドストック品です。
今後別記事にしますが、ベトナム戦時のM1956 Hサスペンダーもこちらに載せておきます。これは1959年製の初期型といわれるものです。ベルトに装着するフックが丸い針金のタイプです。後期には板を打ち抜いた角のあるワイヤーになっています。R(レギュラーサイズ)とL,XLがあります。
こちらは未使用品です。1959年のものです。
こちらがフック金具の断面が四角いタイプです。DSA-100で1966年のものと思われます。肩部分の生地の色調が異なり2トーンカラーになっています。
ピストルベルトに装着する際、後ろの金具はスナップフックなので着脱が楽ですが、前方の2つはただのフックなので外れやすく、外れ防止のためフックの先端が山形に曲げられています。これが非常に扱いづらいのです。
こちらはL(LONGサイズ)のものです。ストラップ部分が長いですね。
DSA-100の後に4桁の1966年頃のものです。
こちらは1971年製の未使用品です。
こちらはナイロン製のHサスペンダーです。初期のナイロン装備はM1967と呼ばれます。こちらは1968年製です。このタイプから肩パッド後端の背中部分にスナップフックが追加されます。コットン製、ナイロン製共にこのように糸に束ねられた様態で支給されました。
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