2020
09.25
09.25
ククリナイフとグルカ兵
もう10年近く前ですが、シンガポールのチャンギ空港で乗り継ぎ待ちをしている際にMP5機関銃を持った警備員が変わった帽子をかぶっているのでよく見ると帽子に交差したククリのバッジが付いていて、グルカ兵であることがわかりました。
なぜここにグルカ兵が?と思いましたが、シンガポールは旧英連邦で,警察がグルカ兵を警備要員として雇っていたそうです。小柄でブルーの制服に現代的な装備ですが背中に全員ククリナイフを携帯していたのが印象的でした。
グルカはもともとネパールで募集され、選別された兵士で19世紀からイギリス軍の一部隊として運用され1次大戦2次大戦、フォークランドでも活躍しました。小柄ですが非常に優秀で白兵戦に優れ(このナイフを使います)、一時は数万人規模の部隊でした。最近ではイギリスの経済状況と戦争の減少で大幅にリストラされ、シンガポールなど他の雇い主の仕事を受けているそうです。
2次大戦の持ち帰り品として、アメリカやイギリスで大戦中のククリがと時々見つかります。現在のグルカ兵が携帯しているものよりも大型で刃の部分だけで13インチ(33㎝)あります。
日本の小柄のように鞘にカルダという小刀と、刃付けに使うチャクマックというスチールが付いているものが多く、武器としてだけでなく作業用の鉈としても使われていたようです。
こちらは標準的なサイズですがそれでもブレード29cmあります。バッファローホーンのハンドルで後端にライオンの顔が突き出ています。鞘は格子模様が刻まれています。
こちらの第2次大戦時のウッドハンドルの大型のものでブレードが32cmあります。
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