03.21
米軍モスキートネット(インセクトバー/モスキートヘッドネット
インセクトネットとかモスキートバーとも呼ばれる蚊帳について書きます。アメリカから時々入荷していますが、広げるのが大変でなかなか全体像がつかみにくくあまり詳細がわからないアイテムでした。
2次大戦時のアフリカ戦線の砂漠に住むノミや、南太平洋戦域蚊の蚊によって広まるマラリアが深刻な問題となり急遽蚊帳が支給されるようになりました。
頭部のみを覆うヘッドネットの他、睡眠時に刺されることが多いので寝具として大型の個人用蚊帳が支給されるようになりました。
米軍のWW2のものはコットン製のメッシュで初期のものはカーキで折り畳みベッド(コットと呼びます)に刺した支柱にかぶせるためボックス型をしています。支柱の角の部分に固定するための紐が付いています。後期には他の装備類同様、ODに近い色のものが増えました。
後期には角の部分のほか上部2か所にも紐があり、シェルターハーフに対応したものもあります。
こちらのマニュアルの図はベッドとシェルターハーフ共用のタイプです。
ベトナム戦時にはこの共用タイプが主流となり、素材がナイロンメッシュに変わります。
こちらは2次大戦時の米海兵隊フロッグスキンカモのモデルです。朝鮮戦争頃まで使用されたようです。
こちらは頭からかぶるM1942モスキートヘッドネットです。顔に網が密着しないよう中央部分に柔らかいリングが付いています。
2次大戦時に太平洋戦線の海兵隊で使用されたカモフラージュモスキートネット ヘルメットカバーです。タラワ、硫黄島などで使用が確認され、その後一部ベトナムでも使用されました。
こちらは後期のタイプB/Cと呼ばれるヘルメット部分の枝を刺すバンドがライトグリーンでヘルメット部分を一周しているものです。タイプAはバンド部分がカーキ色で、側面で途切れています。メッシュ部分のプリント柄も異なります。タイプCは1945年頃まで大量に生産されたため一時大量に出回りましたが、これから急に市場から減っていくと思います。先日アメリカのショップで珍しくタイプAが出ていましたが高くて手が出ませんでした(笑)
別のディーラーさんに探してもらい、Aタイプと呼ばれるものを入手しました。昔このタイプも時々見かけましたね。メッシュ部分の迷彩柄が筆で描いたようですね。
ベトナム戦時のジャングルハットに付属していたネットです。リングなどの無いシンプルな造りです。
そのまま被るタイプのインセクトヘッドネットです。頭部の布がナイロンでなくコットン生地でメッシュの目が六角形になっているベトナム初期のタイプです。
こちらは後期の頭部がナイロンのものです。DSA-100 1966年頃のものです。
2次大戦当時のノミ除けパウダー缶です。2オンスのタバコ箱くらいのサイズです。
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