06.22
1970~1980年代M1ヘルメット最終型
M1ヘルメットもだんだん貴重品になってきており、10年ほど前まではほとんど価格が付かなかったベトナム戦後のものも見かけなくなってきたので紹介します。
まず樹脂製ライナーですが、一見ベトナム当時のものと同様に見えます。ライナーのヘッド部分のストラップの年代は1978年、それに装着する革製テープ付きのヘッドバンドは1980年製です。ライナーに内側に直接年代がスタンプされているタイプもあります。
こちらはライナーのストラップに年代が入っていないタイプです。1980年のヘッドバンドです。
ベトナム戦時との違いは、このようにストラップがスライドはめ込みになっていて取り外せることです。ストラップが摩耗したり汚れた場合に交換ができます。
これは私が見た中で一番古いストラップ着脱可能なライナーです。紙のラベルでLINER GROUND TROOP’S HELMET(COMBAT)TYPE 1のモデル名の後に、 納入コードDSA-100-73 生産日表示72 OCT 27 となっています。ベトナムの末期にはすでにこのタイプが作られていたことがわかります。
ヘッドバンドは未装着の状態で、DSA-100-72のものでした
一方、ストラップ着脱できないベトナム戦時と同型のものも並行して生産されていたようです。こちら1983年の空挺用ライナーですが、ストラップは全てリベットとA型の金具で固定されています。
この形状のヘッドバンドは、後のフリッツヘル(PASGT)用です。ストラップ部分がナイロンで幅が広くレザー部分の折り返しも大きくとられています。
こちらはシェルとライナーが一緒に入荷したものです。ライナーは1984年、ヘッドバンドは80年のものです。シェルはベトナム戦後に見られる明るめのグリーンですが、サンド/コルク塗装のようなざらざらが無く、表面がスムーズの艶消し塗装です。
こちらは未使用品です。表面塗装がベトナム戦時と違うのがわかると思います。121-Gのヒートスタンプがあります。
こちらは空挺用ライナーです。インナーのストラップが取り外し可能になっている以外はベトナム戦時のものと同型です。
1981年のウッドランドパターンカモカバーと80年代の味方識別用の反射テープ(キャッツアイ)が付いたカモバンドです。1975年にPASGT(当時はフリッツヘルメットと呼ばれていました)が登場しましたがそれから10年くらいかけて徐々にM1ヘルメットはなくなっていきました。
1982年のものです。
こちらは1978年のものです。鈍い色調のウッドランド迷彩のプリントです。
70年代後半からチンストラップは着脱式になっており、ヘルメット外帽に引っ掛けて使用します。顎の部分が空挺に見られるようなカップ状になっていますが、一般兵用です。
1980年に作られたコメディ映画プライベートベンジャミンですが、下の鬼教官が着用しているヘルメットはミッチェルパターンのものでこと頃はまだベトナム戦用に作られた物資が大量に残っている時代でした。
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