05.14
海兵隊キャンティーンカバー USMCクロスフラップカバー
アメリカの元ディーラー ボブさんから送られてきた水筒です。
このように当時つかわれていた状態で送られてきます。
カップ付のフルセットです。
左が前期の底にホールのあるタイプ、右が後期の穴のないタイプです。
底の穴は、水抜き穴と思われていましたが、水缶から水筒に水を入れるためにカバーを漏斗として使うために開けられたものだそうです。1943年9月、南太平洋の作戦地域から、「漏斗が無く貴重な飲料水が無駄に浪費されている」という報告を受けて開発されたもので。陸軍カバーでも試作されましたが、採用されたのは海兵隊のみでした。
ところが実際使用すると、極めて使い勝手が悪く、恐らく兵士からの不評で廃止されたものと思われます。クロスフラップタイプは朝鮮戦争まで使用されましたが、末期のものは穴無しが多くなりました。
以下お客様からのコメントです。
底に穴が無いのは、初期ではなく末期タイプだと思います。以下、理由。
底の穴は、水抜き穴ではなく、水缶から水筒に水を入れるためにカバーを漏斗として使うために開けられたものです。
これは、1943年9月、南太平洋の作戦地域から、「漏斗が無く貴重な飲料水が無駄に浪費されている」という報告を受けて開発されたもので。陸軍カバーでも試作されましたが、採用されたのは海兵隊のみでした(これに関する海兵隊補給部の詳細な文書が現存しています)。
採用されたのはP2カバーで、それがP3に引き継がれました。P3のデザインは、衛生上の理由で隙間を無くすためにクロスフラップにしたもので、穴あきが前提でした。P3が初めて支給されたのは、1944年9月のペリリュー島上陸作戦からと思われます(それ以前の戦場写真では一切確認できないので)ペリリュー島で支給されたP3カバーには、既に底に穴が開いているのが確認され、硫黄島も同様です。
しかし、実際使用するとわかりますが、極めて使い勝手が悪いのです。恐らく、兵士からの不評で廃止されたものと思われます。P3は朝鮮戦争まで使用されましたが、末期のものは穴無しが多いと思います。
フラップ内側に年代やデポスタンプがあるはずですが
海兵隊のものは薄く、どちらも読めません。
陸軍のカバーはインスレーテッド(中綿入り)
ですが、海兵隊はより軽量・簡素なつくりを目指し
一枚布の薄手キャンバスで作られています。
水筒とカップはどちらも1944年のものでした。
右のカップは湯沸かしに使われ、火にかけられた跡があります。
使用感ほとんどない、褪色の無い状態のものです。ライトODに近い色のタイプです。スタンプは見えません。
こちらは海兵隊員のフットロッカーから見つかったそのままの状態のセットです。
コメント
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底に穴が無いのは、初期ではなく末期タイプだと思います。以下、理由。
底の穴は、水抜き穴ではなく、水缶から水筒に水を入れるためにカバーを漏斗として使うために開けられたものです。
これは、1943年9月、南太平洋の作戦地域から、「漏斗が無く貴重な飲料水が無駄に浪費されている」という報告を受けて開発されたもので。陸軍カバーでも試作されましたが、採用されたのは海兵隊のみでした(これに関する海兵隊補給部の詳細な文書が現存しています)。
採用されたのはP2カバーで、それがP3に引き継がれました。P3のデザインは、衛生上の理由で隙間を無くすためにクロスフラップにしたもので、穴あきが前提でした。P3が初めて支給されたのは、1944年9月のペリリュー島上陸作戦からと思われます(それ以前の戦場写真では一切確認できないので)ペリリュー島で支給されたP3カバーには、既に底に穴が開いているのが確認され、硫黄島も同様です。
しかし、実際使用するとわかりますが、極めて使い勝手が悪いのです。恐らく、兵士からの不評で廃止されたものと思われます。P3は朝鮮戦争まで使用されましたが、末期のものは穴無しが多いと思います。
ご指摘ありがとうございます!!
アメリカのディーラーから聞いた話を書いたのですが、おっしゃる通り違っていたようなので
記事内容変更します。
頂いたコメント一部流用してもよろしいでしょうか?