01.19
フィールドマニュアルとテクニカルマニュアル(WW1~朝鮮戦争)
仕入れ先の関係で、米軍のペーパーアイテムというジャンルでマニュアル類をたくさん扱ってきました。元従軍者からの買い取り以外に軍の基地や図書館から買い取りもあり、何百冊と入荷しましたが最近はアメリカでもアマゾン等で売ると結構高値で売れる事がわかり、なかなか入ってこなくなりました。
一人の兵士のロットを買い取った際、マニュアルが何十冊も出てくることもあり、どのように整理していたのだろうと思っていましたが使う分をまとめてファイル化している例がありました。FM/TM(フィールと、トレーニングマニュアル)とは種類が異なる教材ですが以下のものを束ねてありました。これを見ると同じテーマでも小隊、中隊、大隊、連隊など組織の規模によって内容が違うことがわかります。
・ウェポンプラトーンタクティクス ライフルカンパニー
・CAL.30マシンガンプラトーンタクティクス
・81-㎜モータープラトーンタクティクス
・アンチダンクプラトーン/カンパニー テクニックアンドタクティクス
・インファントリーレジメント キャノンプラトーンタクティクス
・レジメンタルアンドバタリオン コミュニケーションプラトーン テクニカルアンドタクティカルトレーニング
・インテリジェンス アンド リコナッセンス プラトーン テクニカルアンドタクティカルトレーニング
・アムニッション アンド パイオンニアー プラトーン バタリオンヘッドクォーターカンパニー
・アンチダンクプラトーン/カンパニー テクニックアンドタクティクス バタリオンヘッドクォーターカンパニー
・トランスポテーションプラトーン テクニカルトレーニング サービスカンパニー
・ヘビーウエポンすカンパニー タクティクス
・アンチランクカンパニータクティクス
・キャノンプラトーンタクティクス インファントリーレジメント
・インファントリーバタリオンタクティクス
・インファントリーレジメントタクティクス
特にアメリカで価格が上がってきたのが武器類のマニュアルです。当時の銃器はコレクターズアイテムになりM1911A1ガバメント拳銃はM1ガーランド小銃の2次大戦のきれいなものは3000ドル以上します。それに伴いアクセサリー類の価格も上がり、マニュアルも人気となっています。
M1917リボルバーのマニュアルです。分解方法、パーツリスト、射撃方法なども説明されています。
M1911シリーズの1940年のマニュアルです。第1次大戦時のM1911と改良型A1の両方が並べて掲載されています。乗馬射撃シーンは西部劇のようですね。
1942年のグレネードマニュアル
1944年の手榴弾、ライフル用てき弾、バズーカのマニュアルです。
第2次大戦前1940年のM1903ライフルのマニュアルです。
1944年のM1カービンシリーズのフィールドマニュアルです。
60mm迫撃砲M2のものです。表紙に兵士のランドリーナンバーが押されています。
同じ通信兵科の兵士のメッセージブックです。
工兵用マニュアルです。1943年発行 ツールの使い方や爆発物の扱いなどがイラスト付きで紹介されており人気の高いマニュアルです。
こちらはファーストエイドのマニュアルです。
フィールドマニュアル(FM)というのがいわゆるHowToもので、あらゆる分野について米軍ではフィールドマニュアルが存在し、平易な文とイラスト、写真などで説明しています。これに対しテクニカルマニュアル(TM)は使用説明書のようなものです。
銃などの武器にはFMとTM両方が存在することが多くなります。
1938年のベーシックフィールドマニュアル Vol.1 Chapter3 エクイップメント&クロッシングです。マウンテッド、ディスマウンテッド(馬に乗った状態をマウンテッドと呼び騎兵を指します。ディスが付くとそれ以外なので主に歩兵を指します)、オフィサー/兵に分けて装備を解説しています。コレクターにも人気のあるマニュアルです。
1941年のソルジャーズハンドブックです。陸軍兵士に必要な情報が網羅されていますがFM21-100となっておりフィールドマニュアルに分類されます。
米軍のマニュアルの特徴ですが、改定の際にChange1,Change2という風に補足資料(補遺)が発行されます。これが間に挟まっていることが多いです。これは1940年のM2ブローニングのマニュアルで1941~43年に発行された補遺が6点入っていました。
イラストや写真で説明するほか、アメリカらしく2次大戦時からこのようなQ&A集というものもあります。
1942年のフィールドアーティーラリー(野戦砲兵)トレーニングセンターの自動車の操作とメンテナンスマニュアル(Q&A集)です。
支給品ではなく販売されていたものです。ミリタリーサービスパブリッシング1943年発行の分厚いマニュアルです。ドリルレギュレーションという名称ですが、米軍のドリル(行進)マニュアルは全体的に整列や行進だけでなく、銃の操作、使用法、分解などについても触れられています。このマニュアルもM1903、M1ガーランド、M1カービンのマークスマンシップに多くのページが割かれています。
同じ内容の1941年版です。上のものと同じ内容です。
こちらは1941年の支給品マニュアルのインファントリードリルレギュレーションズ です。こちらは比較的姿勢、整列、行進などのドリル部分に特化しています。
こちらは軍の教官(インストラクター)向けの、教育スキルを上げるためのマニュアルです。このようなものがあるのはアメリカらしいですね。
ミリタリーパブリッシングカンパニー発行のザ オフィサーズガイド567ページ!です。将校として学ぶべきことがほぼ全て書かれている感じです。表紙裏に1944年4月ロンドンにて少尉の署名があります。
将校になったばかりの軍人向けの「少尉の為のハンドブック」です。
1944年にインファントリージャーナル社が出版したサバイバルマニュアルです。ハードカバーの376ページで非常に濃い内容です。
80年代に買って読み込んだ朝日ソノラマのこの本とほとんど内容は近いです。
1次大戦以前の1914年の兵/下士官向けマニュアルです。261ページ
Fort Belvoirの工兵訓練センターの教材でエンジニア トレーニング ノートブックとなっています。中味は119ページの濃い内容で、ノートになっているのは1ページのみです。2次大戦初期から中期のものと思われます。
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