07.05
米軍の DEET(ディート)虫除剤/インセクトリペラント
私は趣味の釣りで山に入るため、蚊だけでなくブヨやアブにたかられることも多いので20年ほど前から虫除けを使い続けています。そのころからDEETと呼ばれる薬剤の有害性が指摘されておりDEETを使わないハーブ・アロマ系の虫除けを何十種類もマニアックにテストしてきました。
結論としては、DEETに匹敵する効果があるものはなかったです。
DEET以外ではシトロネラールという成分のものがあり、これの濃度が高いものはある程度の効果がありました。それでもすぐに効能が無くなるので、30分から1時間ごとに塗り直さなくてはなりません。1時間ごとに虫よけを塗りなおすというのはかなりのストレスです。シトロネラやレモンユーカリを使ったタイプがそれです。
1つだけオーストラリアのハーブヴァレーという会社のシトロネラ系の製品はかなり強力で、DEETの代用にしていましたが強すぎたのか販売中止となってしまいました。一度飛んでいる蚊に直接スプレーしたらポトリと落ちて死んでしまいました。
ハーブといっても体に悪いものもあり、「科学的に作られたものは有害だから、体に良いハーブ系が安心」というわけではありません。
国内ではDEETの規制があり、含有率最大12%までしか売られていません。大半はそれよりもっと低い含有率です。進駐軍が使ったDDT(殺虫剤)と間違われることがありますがDEETに殺虫性はありません。人が出す熱や二酸化炭素などに寄ってくる虫の感覚を麻痺させて人がそこにいることに気づかなくさせる、という効果があります。
その仕組みはいまだ分かっておらず、2次大戦で米軍がマラリアなどでどんどん兵士が倒れていくため、何千という思いつく限りのものを体に塗って忌避効果をテストをした結果圧倒的に効果があったのがDEETだったそうです。これはベトナム戦時のボトルでDEET含有率74% 初期の紙ラベルで、この後容器に文字を直接印刷したタイプに替わり、その後ODグリーンのボトルになります。
これらは現在米軍で使用されているタイプです。DEETが34%前後使われています。時間がたってもどれだけ肌に残っているかが重要なので含有率が高ければ効くというわけではありません。
3M社のウルトラソンは同じ中身のものがスーパーでも売られています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。