04.12
ビアンキ M66ホルスター
About usでも書きましたが私が学生時代にSoldier of fortune誌の広告を見漁っていました。当時勢いのあったBIANCHI社の広告が出ており、このホルスターのことを知りました。
特許出願しミリタリー風のカタログを出して販売し始めたのが1971~2年です。ベトナム戦後期に社長のジョンビアンキ氏がベトナム従軍者から望ましいホルスターについて取材し、下記の問題点を解決するために開発したそうです。
1)ハイライドタイプで安全、快適で行動しやすいもの
2)クロスドロー(左腰につけて右手で抜く)に対応できるもの
3)どちらの利き手でも使えるもの
4)ピストルベルトやその他の軍用ベルトに使用できるもの
5)体に密着したデザイン
これを見ると米軍のヒップホルスターの弱点が見えてきますね。ベルトからハンガーで吊るすためローライド、体に密着せずぶらぶらしやすい。右利き用のみ。
そこで誕生したM66ですがハンガーでなくベルトを通すデザインです。ただし着脱しやすいようスナップ留めです。フラップは片手で蓋を押さえる必要がない回転式ですが、ここもスナップを使っているので蓋を外すことができます。通常のドットスナップではなくプル・ザ・ドットというタイプの1方向以外の力では外れない強力なスナップになっているのですが、これがかなり使いにくいです。使用中にスナップが外れてはまずいので仕方ないのでしょうが。
結局、軍にセールスした時期がベトナムから米軍が撤退する時期だったため正式採用されず、部隊単位で少数が購入されたのみの幻のアイテムとなってしまいました。その後ビアンキ社はベレッタ用のM12ホルスターの契約が取れたためこのセールスも無駄ではなかったようです。
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