2020
08.31

ホーチミントレイルと電子戦

Vietnam

1960年代後半にベトナム戦争が激化すると、アメリカは南部での敵の主力となる南ベトナム解放戦線(ベトコン)の)大量装備、武器弾薬が、北ベトナムから(さらにはその先には中国から)流れてくることを知りました。山地やジャングルを南北に貫通するルートをホーチミントレイルと呼びこのルートの解明と遮断に力を集中しました。

実際には小路などを含む不整地道路を自転車やトラックなどをつかって夜間に人海戦術で物資を運んでおり、偵察や攻撃は困難だったためアメリカはイグルーホワイト作戦と呼ばれる電子戦を大規模に実施しました。

 

最も多く使われたのが航空機から投下する振動感知センサー(ADSID)でホーチミンルートと思われる地帯に大量に投下し、敵の振動を感知すると上空の電子戦機EC121が電波を感知、タイの米軍通信傍受施設に送信しました。ジャングルに盗聴マイクを仕掛けるような手法です。

  

この空中投下センサーのアンテナ部分がアメリカから入ってきました。

本体はスチール製のロケット弾のような形状で、地中に突き刺さるよう非常に重く、迷彩ペイントされています。

こちらのアンテナは樹木に似せたグリーンで表面に植物のような凹凸が刻まれており、やわらかいゴムのようなものでできています。

中央のアンテナ部分だけで高さ50㎝ほどあります。

 

昔、沖縄の放出品店で良く展示されたり売られたりしていてミサイルの部品かと思っていました。

 

 

 

 

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