2022
10.17

1950年代 アメリカの放出品店のカタログ

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前回に続き昔のカタログを紹介します。1950年に印刷されたニューヨークブロードウェイのサープラスストア WOLF APPLETON Inc.のブック式のカタログです。このショップは軍関係のパッチのサプライヤーで有名でこのような本も出しています。

このショップも今は存在しません。

82ページにわたるカタログなので、内容を少しずつ紹介します。ただ「昔は安かった」という感想だけではなく、戦後の時点で軍装品がどのような人々にどのように売られていたかの参考になればと思います。

懐中電灯コーナーです。一番上に金属製のアーミーアングルライトとしてTL-122-Aが登場します。1個67セントとなっています。他にいくつもライトが売られていますが民間用のもので、例えば単1電池3本用のものは光が強いため1ドルで売られています。普通の電池2本タイプは50セント前後なので、TL122Aは民間の普通のライトと同じくらいの価格帯だったようです。ちなみにTL-122Aは、そこそこ状態がいいとアメリカで100ドル以上しますね。

ヘッドの角度を変えられたり、自動車の故障に際などに赤色灯が付いて道路におけるタイプなど新機能が付いたものはTL-122の倍くらいの価格となっています。

続いて水筒です。左のパルコ社のものは当時ボーイスカウトやキャンプ用などで人気のあったもので非常に薄いアルミでできています。1ダース21ドルで売られています。まさにボーイスカウトや学校など団体向けにダースで売られていたのでしょう。

右はガバメントサープラスの水筒カバーですがユーズドで1ダース1ドル!、新品で1ダース3ドル!と激安です。新品の方はUnlined(内張り無し)となっているので,海兵隊のカバーの可能性があります。まさか新品の海兵隊の水筒カバーがそんなに安く売られることは…と思いますが・・・

そのページの下の方にイラストが出ていました。

ストラップを追加しているようですが、新品の海兵隊カバー1ダース、3.5ドルです。当時の物価を考えても、たたき売りに近いですね。

さらにキャンティーン本体は、ユーズドのアルミ水筒がカバー付きで1ダース3.75ドルです。これもよく見ると新品のUnlinedカバー付きとなっているのでこの時点では新品のUSMCのクロスフラップカバーの方がユーズドの水筒本体よりだいぶ安いものだったようです。今では貴重な装備にサインペンで直接1ドルとか75セントなどの値段が書かれていてガックリ来ることがありますが、この時代は値札をつけるのも面倒で、実用品(というより消耗品)として軍装品が売られていたのだと思います。

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